コースから少し足を伸ばしたところに、日本民俗学の父と呼ばれる柳田國男(1875~1962)の旧居跡があります。柳田は、1901(明治34)年から1927(昭和2)年までの約27年間暮らし、多くの文学者や研究者と交流しながら、日本の民俗や生活文化の記録に取り組みました。
この旧柳田宅では、小説家・水野葉舟の紹介により、柳田は岩手県遠野出身の佐々木喜善(1886~1933)と出会います。佐々木は当時早稲田大学の学生で、文京区水道一丁目(現・凸版印刷小石川ビル付近)に下宿していて、柳田の求めに応じてたびたびこの地を訪れ、故郷に伝わる不思議な話を語りました。その語りをもとに119話をまとめたものが、1910(明治43)年に『遠野物語』として発表されたのです。